「固める」ということに特化した会社が豊橋にあると聞き、教えていただいた場所を目指す。
大脇町の道を走っていると大きな病院の近くに、緑に囲まれた工場が見えてきた。
工場の2階にある事務所を訪ねると、中から一人の男性が挨拶をしてくださった。
この方が、今回お話を伺う、立岩化成有限会社の畑野社長だ。
立岩化成有限会社
2代目社長
趣味:ゴルフ、釣り、麻雀
豊橋でウレタン加工、ウレタンチップモールド成形、ポリエステル綿成形を行っている立岩化成。
日常の生活で、立岩化成の生産している商品を直に見る機会は少ないが、私たちの身の回りにはとても多い。
製品用途の例をあげるなら、自動車の内装部品や寝室のマットレス・低反発枕、それに野球のベースなどがある。
直に見る機会が少ないのは、そのほとんどは周りが布などで覆われてしまうからだ。
しかし、確実に私たちの身近なものに使われ生活を影から支えている商品だ。
工場見学
そんな、見えないところで役に立つ製品を生み出す立岩化成の工場を案内していただいた。
事務所から出ると、材料の保管場所がある。
ここには、新品のものから端材としてリサイクルのための物まで様々なサイズ、色の材料が置かれている。
さらに工場の奥に行くと、先ほどまでと異なり細かくなったウレタンが目につく。
これは端材を粉末にしたものだ。
細かく砕き粉末状にして、特殊な接着剤と混ぜていく。
その混合物を、今度は目的の形に合わせた金型に入れて、しっかりと固めていく。
写真の金型は、小さいサイズだが、工場の奥には作るサイズに合わせ多種多様な金型が設置されていた。
形作られた、ウレタンはそのまま乾燥され、商品となっていく。
世の中を助けるものを作る
会社設立から34年目を迎え、現在2代目代表として経営を任されている畑野社長。
小さい頃から、なんとなくだが、この会社を継ぐことを考えて親を見てきたが、本当にこの会社を継ごうと思ったのは、10周年記念で社員旅行に行った時だった。
そこで社員の方々と話す中で、自分が社長としてやっていこうという気持ちが強くなったと教えてくれた。
しかし、社長に就任してからまだ日は浅いものの、業界の縮小や世界的な景気不況などのあおりを受け、苦労は絶えないと苦笑いを浮かべる。
特に端材を再利用したウレタン加工については、国内の同業他社もだいぶ少なくなっている状況だ。
そんな中で、立岩化成は先代から引き継いだ技術を活かし、これまでとは異なる材料の活用や異なる用途への製品化を模索して、様々な挑戦を続けている。
その挑戦の一つが、この整体師用の枕だ。
体のラインに合わせて、整体師からの要望に合わせた固さやサイズなどを実現させた。
今後はこの枕をいろんな整体師やヨガなどと組んで作っていきたいと話す。
畑野社長に、今後の会社の目標を尋ねると
「固めると言う技術を応用して、自社で作った新しいもので世の中を助けたい。」
と今の動きを表す、実にわかりやすい返答が返ってきた。
方向転換がしにくいとされる製造業で、周囲の激しい変化に合わせ変えていこうと頑張る姿をとても近い距離で勉強させていただけるインタビューだった。
【会社概要】
立岩化成有限会社
代表:畑野豊実
愛知県豊橋市大脇町大脇ノ谷74-325
0532-41-1057
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