現役大学生による企業インタビュー記事、「学生インタビュー」。
 
この記事は、地元の大学生が、様々な企業を訪問する中で、見て感じた驚きや発見をそのまま発信するものです。
 
今回は、佐藤精工株式会社に訪問してきました。
 
 

<この記事を書いた学生ライターを紹介>

鎌倉同志 さん

愛知大学
文学部3年生
プロ野球研究会所属 

 
 

村上奈帆 さん

愛知大学
文学部3年生
プロ野球研究会所属 

 
 
 
【お話を聞いた人】

佐藤 直樹 さん

佐藤精工株式会社
代表取締役社長

 
 

  

金属のドーナツ…?


 
みなさんは「金型」と聞いてどんなものを想像しますか?
たこ焼きやたい焼きを作る型も金型ですが、
佐藤精工では自動車の変速機等で使われるギア(歯車)を大量生産するために必要な金型を作っています。
 
 

金型ができるまで


 
工場の中を実際に案内いただきながら、金型ができるまでを教えて頂きました。
 
 
①材料の手配

 
お客さんから送られた図面をもとに材料を手配します。
工場には、筒状の金属が切られたものが届いていました。
 
 
②プログラム設計
パソコンで図面に合わせたプログラムを設計します。
 
 
③加工

 
金型をつくるために、硬い金属を様々な方法で加工します。
ここでの加工がどれだけ精密に出来るか。つまり「精度」が求められるのです!
 
a.切削・研磨

 
鋭くて小さい刃で金属を削って加工します。次の放電加工というところでつかわれる「電極」を加工します。
 
 
b.放電加工

 
0.2mmの細いワイヤー線や電極を使って、電気の力を利用して、プログラム通りの形状に切ります。
 
とても硬い金属を加工する際に使われる加工方法だそうです。
 
 
④仕上げ

 
手作業で表面を磨き、鏡面のように仕上げます。
面粗度(表面のピカピカさ)の指定があれば指定通りにしています。
 
 
 
⑤測定

 
ルビーのついた測定指針を使って、金型の測定を行います。
ルビーは温度変化による影響を受けにくいので使われるのだそうです。
 
 
 

1000分の1mmの情熱


 
高精度な金型を作るための情熱を、社長さんにインタビューしました。そこでわかった情熱を3つご紹介します!
 

【情熱その一】

働く人

 
機械を使って製品を作ってはいますが、その機械も完璧ではありません。その機械を使うのは社員さんです。
社員さんは、目で見て、音を聞いて、五感をフル活用で機械の調子に合わせて機械を使っているそうです。
また、技術も入社後に学ぶ人が多く、友好な人間関係があることがわかりました。
 
 

【情熱その二】

環境整備
佐藤精工1
 
佐藤精工の機械は年中電源がONの状態で、空調も毎日調節しています。それは温度によって金属が膨張するために環境を一定にするためだそうです。
優れた技術と環境整備という努力が金型に表れています。
 

【情熱その三】

やりがい
佐藤精工
 
高精度な金型を作るのは決して簡単なことではありません。失敗ももちろんあります。しかし、上手くいかない時にその原因を追究し、結果が出ると達成感を感じられるそうです。
 
「ものづくり企業」として社会に貢献したい
 
こう語る社長さんの思い、高精度を実現する社員さんの思いが日本の「ものづくり」を成長させていくのだと感じました。
 
 

文系大学生のものづくり企業調査結果!

鎌倉:技術の継承で熟練技術者が持つ高度な技能やノウハウを次世代にきちんと継承するように、高校卒業して働く人や、何一つわからず入ってきた人に対し、しっかりと教えている姿を見たときに、ベテランの方がこれからどんどんやめていっても技術が衰えるどころかもっといい金型ができると思いました。
 
 
 
村上:「ものづくり企業」を見学させていただいて、機械一つにも働く人の思いや技術があることがわかりました。技術の高さも多くの努力の結果なのだとわかり、努力の大切さを学ぶことができました。
 
 
佐藤社長、お忙しい中ありがとうございました。
 

 
 
【会社概要】
佐藤精工株式会社
代表:佐藤直樹
愛知県豊橋市中原町字平山3番地
0532-41-1625
 
 
◆会社紹介ページ◆

 
 

 
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