2017年に行われた中小企業基盤整備機構の調査によると、中小企業の約74%が人材不足を感じています。人材確保が難しい中、注目されているのが「健康経営」。
社員の健康でイキイキと働ける環境を整備することで、業績だけでなく採用力アップも期待されています。
しかし、具体的にはどうやって健康経営に取り組めばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は産業看護師としての経験とスキルから東三河の企業へ健康経営のサポートをしている、いきものがたり工房の岡田和子さんにお話を伺いました。
<この記事を書いたライターを紹介>
北海道出身工学部卒、愛知県在住の「専門外の人にもわかりやすく伝える」フリーライター。地域やテクノロジー、ビジネスが中心。コワーキングスペースのスタッフとして創業や情報発信の支援も行う。
そもそも健康経営とは?
経済産業省は2015年に東証内の上場企業を対象に初めての試みとなる「健康経営銘柄」22社を選定しました。2019年に施行された「働き方改革関連法」からも社員の健康をいかに守るかが注目されています。
以前、本サイトでもご紹介した(株) 中部CIC研究所は岡田さんのサポートのもと『健康取組優良事業所』へ認定され、2020年の健康経営優良法人にも認定されました。
◆過去の記事◆
災害時に生き残るための自ら考える力を
岡田さんは “キ” ギョウの “ケン” コウを守る産業看護師として、【 “キケン” なナースの創意工夫応急処置プログラム】を実施しています。
災害時、ケガをした社員がいても周りに必要な道具が必ずあるとは限りません。
岡田さんのプログラムでは、会社ごとに社内にあるものでイザという時にどういった応急処置ができるか?ということをチームを組んで取り組みます。
画一的なアドバイスのではなく、いかに創意工夫するかということをファシリテーションすることで、社員の自ら考える力やチームの団結力を育みます。
「健康経営やBCP(災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画)は、実践こそが大切。机上の空論ではなくて、社内で実践するためのサポートを行うのが私のポリシーです。」
岡田さんはそう語ります。
経営者と現場のクッション役に
どんなに企業のトップが社員の健康を守りたいと思っていても、自力では難しいこともあります。
例えば、熱中症の予防には十分な水分補給が不可欠。しかし、ただ「しっかり水を飲むように」と伝えるだけでは上手くいきません。岡田さんは社員が直接は経営者に伝えにくいような意見もしっかりヒアリングし、製造業に強い産業看護師としての専門知識を活かしながら経営者の意思決定をサポートします。
自らを “クッション役” とする岡田さんは、次のように語っています。
「本当に社員のための環境を良くしたい、新しい風を吹かせたいという方に来て欲しい。アイディアマンと良く呼ばれるので、そういう面でもサポートできたらいいなと思っています。」
企業の健康サポート事業を通して人脈が広く、誰にも深い愛で接することで信頼されている岡田さんは、まるで「東三河の中小企業のマザーテレサ」のようでした。
その想いや最新の取り組みは「いきものがたり工房」Facebookページをご参照ください。
【事業者概要】
いきものがたり工房
代表:岡田 和子
TEL:090-6082-3558
HP: https://kenko-ns.com/
FBページ:いきものがたり工房