
高師公園の東側。
広々とした住宅開発地のすぐそばにある上野町のとある店舗。
クラウドファンディングを活用して新しい商品開発にチャレンジしている人がいると聞き、整体・トータルケアいちぐうの店舗に伺った。
お店に到着すると、二人の女性が出迎えてくれた。
【お話を聞いた人】

整体・トータルケアいちぐう
オーナー
【資格】
・整体師
・セラピスト
・ヨガインストラクター
・耳つぼダイエットアドバイザー
・心理カウンセラー
・保育士
・ヘルパー2級
・社会福祉主事

ブラウンズウッドデザイン
家具デザイナー
【資格】
・福祉住環境コーディネーター2級
・照明コンサルタント
・2級カラーコーディネーター
二人の出会いは小学校のPTAでのつながりだという。
地元の縁から作られた商品は一体どんなものなのか。
早速、開発した商品を見せてもらった。
目次 [非表示]
商品 なんてこった
これが「 NANTEKOTTA (ナンテコッタ)」という商品である。
お洒落な持ち手に細い棒。
金属の伸びた先端部分が特徴的で、持ち手の部分はピンクの質感が際立つアルミ製。
上品な筆記具を連想させる。
ルーツは「てい鍼」
NANTEKOTTAは、耳つぼマッサージで用いていた「てい鍼(ていしん)」に着想を得ている。
鍼(はり)と聞くと鍼治療。細く尖った鋭利な鍼を体に突き刺すイメージがあるかもしれない。
鍼には様々な種類があり、「てい鍼」と呼ばれる刺さない鍼というものが中国の古代医療にあるそうだ。
HATSUKIさんは、普段から耳つぼマッサージの際に使用していた「てい鍼」が身体にも使えることを知り、深く興味を持った。いろいろなタイプの「てい鍼」を収集し、実践してみた。
鍼の太さ、素材、使い勝手、使い心地、効果など、あらゆることを試す。
ときには押し心地を研究するため(!?)ボールペンを使ってみたこともあるという。
思いが沸き上がってきた。自宅で手軽にケアができる製品が欲しい!
探してみたが売っていない・・・。
現在ある「てい鍼」は、プロの施術者向けの商品がほとんどで、女性が手に取るようなオシャレなものがあったらいいなと思った。
「誰か作って!」
声を大にして言ってみたら、協力者が現れた。
こうして自身で商品開発をすることとなり、試行錯誤が始まったのである。
使い方~垂直5秒がキーワード~
「てい鍼」には、大きさや太さ、先端の形状など様々なものがあるそうだ。
特徴的なものに、先端を押し込むと中に入りこむバネタイプと、そうでない固定タイプがあり、それぞれ使ったときの刺激が変わるのだそうだ。
NANTEKOTTAは機構を工夫し、先端をひねるだけの操作で、「ばねタイプ」と「固定タイプ」の二つを一本で使い分ける事が出来るようにした。
また、バネの金属音で不快な思いをしないように、試作の過程で押し込み音にも気を配ったという。
NANTEKOTTAの使い方は非常にシンプルだ。
HATSUKIさんに言われるがままに手を出すと、垂直に先端を5秒間軽い力で押し付けてくれた。
たったこれだけ。
ポイントは「垂直5秒」。
いつでもどこでも使える手軽さがポイントだ。
使える場所は指先や腕、肩、首。ふくらはぎや足首など、全身あらゆる箇所に押し当てることで効果を発揮するのだという。
購入者が商品をフル活用して貰えるように、詳しい利用方法については動画を作成すると共に、利用場面や使い方の例などをSNSを活用して発信していく方針だ。
2年の開発期間
構想から、試作品の完成に至るまでの過程を伺った。
ものづくりについては一からのスタートであるHATSUKIさん。
信用金庫が主催する女性起業塾への参加をきっかけに、開発を手伝ってくれる金属加工業者に出会った。
特に手持ちの部分の作成には、苦労があったそうだ。
HATSUKIさんがイメージするものを、AKIKOさんが形にするべく、メイカーズラボ・とよはしの3Dプリンタを活用して実物大の見本を作成してくれた。
加工を引き受けてくれた業者との出会いを通じ「ものって私にも作れるんだ」という体感と、沢山の協力者の支えがあり、理想とする「もの」を作る手ごたえを得た。
しかし、お客さまに受け入れられる価格や品質でお届けすることで、初めて「商品」となる。デザインはAkikoさんとの打ち合わせを重ね、効果・デザイン・コスト面などを考慮、行ったり来たりしながら理想を求めての作業は続いた。
紆余曲折を経ながら業者に問い合わせては改良、家族や協力者に見せれば厳しい意見を受けという試行錯誤を繰り返した。
中でも、試作品を作る度に、厳しいストレートな意見を返してくるのが次女だったとHATSUKIさんは教えてくれた。
こうして、2年の歳月をかけて今のデザインに仕上がった。
試作品完成
試作品2種類がついに完成した。
・アルミ製でスポーツをする若者向けの「NANTEKOTTA スポーツ(上)」
・木製で大人向けの「NANTEKOTTA ワークス(下)」
商品への想い
もっとも身近な家族の悩みとストレートな意見は開発と改良の糧となった。
バスケットボール部に所属している中高生の娘達。
腕や足など、部活動で負荷がかかる部分の疲労を軽減してあげたい、部活終わりの身体のケアのために使えるアイテムが欲しいと考えた。
また、遠方に住んでいるお父さんも商品開発に一役買っている。
お父さんより、整体師のHATSUKIさんは身体のケアについて、電話で相談を頻繁に受けていた。
「近くにいればマッサージしてあげられるのに、、、」という想いから日常的なケアに使えるアイテムの必要性を常に感じていたたのである。
身体のケアは予防から
日常の身体のケアにうってつけのアイテムとして開発された「 NANTEKOTTA 」は商品名にも想いが込められている。
仕事を通じ身体にコリや疲労が溜まった状態でお店にくるお客さまが多かった。
疲労を溜めすぎてひどくならないうちに、日々のケアを通じて健康的な身体を保って欲しいという想いが込められている。
まさしく「ナンテコッタ」になる前に日々使えるアイテムを目指している。
クラウドファンディングに挑戦中
信用金庫からの助言や、クラウドファンディングセミナーを受け、現在、クラウドファンディングに挑戦している。
makuakeにて「NANTEKOTTA®自宅ケアプロジェクト」を立ち上げ、支援者を集めている。
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支援のメニューは7種類。支援金額に応じてNANTEKOTTAの実物が割引価格で入手できるのはもちろん、HATSUKIさんお店で使える割引券付きや、NANTEKOTTAをフル活用してもらうため、オリジナル整体法の技術講習などのメニューもある。
自宅ケアの新習慣確立に向けた彼女たちの挑戦は始まったばかり。
クラウドファンディングは2019年11月28日まで応援を受け付けている。
今回の記事をつうじてNANTEKOTTAが気になる方はクラウドファンディングの挑戦内容を覗いて頂きたい。
*先行予約販売*クラウドファンディングHP
【店舗情報】
整体・トータルケア いちぐう
オーナー:平山 葉月
豊橋市上野町新上野72-3
営業時間:月・火・木・金 9時00分〜21時00分
水・土・日 9時00分〜18時00分
定休日:不定休
電話番号:0532-39-5519