よみがえるインカクジラ

生命の海科学館のエントランスに横たわる、約750万年前のインカクジラの化石。インカクジラは2016年に新属新種として記載されました。一体、彼らはどのような姿でどのように生活をしていたのでしょうか。
本講演会では最新の研究成果をもとに世界でまだ二頭しか発見されていないインカクジラの生態やクジラの進化についてせまります。また、最新の3D技術を使って復元された姿も初公開します。

第一部:3D技術を活用した古生物復元

蒲郡市生命の海科学館のホールには、インカクジラの全身骨格が産出したままの姿で展示されています。こう言った化石を見ると、いったいどの様な姿をしていたのだろうか?と思う方も多いでしょう。古生物を生きていた当時の姿に復元するためには、まず変形した骨格を元に戻し、その骨格に軟組織を復元する作業が必要です。近年、3D技術の進歩で、3Dモデルにした骨格にパソコン上で軟組織を造形して生体を復元することが簡単にできるようになってきました。この講演では、その3D技術、それを活用した古生物、特にインカクジラの復元を紹介します。

講師

足寄動物化石博物館 学芸員
北海道大学総合博物館 資料部研究員
新村 龍也 さん

研究者を夢見て東海大(学部)、北大(修士)で学生生活をしつつ学芸員を目指す。しかし卒業後は非常勤ミュージアム職員がやっと。一時将来に悲観的になるも、2007年から生き残り戦略を練って作品制作開始。2010年から現在の館に拾われる。2011年東亜サイエンス主催の科学イラストコンテストで奨励賞。流行りに飛びつき3DCGは2013年から。2020年から北海道大学総合博物館の資料部研究員を兼任。

第二部:インカクジラが解き明かすヒゲクジラの大進化

蒲郡市生命の海科学館のホールに展示されているインカクジラは、およそ750万年前のペルー南部の近海に生息していたヒゲクジラで、2016年に新属新種として記載されました。インカクジラは、ナガスクジラに近縁な体長8mほどの小さなヒゲクジラですが、このインカクジラを詳しく調べることで、ナガスクジラ類が多様化する過程で何が起こったのかを知ることができます。講演では、インカクジラの研究過程や学名に込められた意味についても紹介したいと思います。

講師

国立科学博物館 地学研究部 生命進化史研究グループ長
筑波大学大学院 生命環境科学研究科 教授
甲能 直樹 さん

東京生まれ。横浜国立大学大学院修士課程修了。理学博士(京都大学)。1995年より国立科学博物館に勤務。2016年より現職。2013年より筑波大学大学院生命環境科学研究科教授を兼任。専門は哺乳類古生物学。とくに、海生哺乳類の系統進化と適応放散の研究。1997年に日本古生物学会論文賞、2011年に日本哺乳類学会論文賞、2012年に日本古生物学会学会賞受賞。著書(共著・監修)に「日本の鰭脚類」(東大出版会)、「古生物大図鑑」(ニュートンプレス)など。

 
▽詳しくはこちら・イベントチラシ

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日時 2022年2月5日(土) 19:00~20:30

第一部:3D技術を活用した古生物復元
第二部:インカクジラが解き明かすヒゲクジラの大進化

オンライン 生命の海科学館YouTubeチャンネル(YouTubeLive)にて配信します
※配信後もYouTubeチャンネルで視聴可能です
配信URL⇒ https://youtu.be/sNAFS-idsAU
参加費 無料
詳細 蒲郡市役所HP

※本ページは2022.1.24時点の情報になります。

参加方法 申込不要
注意事項 通信にかかる費用はお客様のご負担になります。
Wifi環境での参加をお勧めします。
お問い合わせ 生命の海科学館

TEL:0533-66-1717

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